どうなってんの?

超不定期更新 ※※引用転載される場合にはこちらのURLを貼っておいて下さい。よろしくお願いします。<(_ _)>

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

西村眞悟さんの拉致問題に関する歴史的な国会質疑

衆院予算委員会 1997.02.03
発言者:西村眞悟さん
内容:慰安婦問題、教科書問題、靖国問題、日韓関係、拉致問題、…
答弁者:橋本龍太郎首相、梶山静六官房長官、池田行彦外務大臣

たまたま見つけた西村眞悟さんの国会動画があまりにも強烈な印象だったので議事録を纏めました。

当時は、「拉致は存在しない」と頑なに主張する北朝鮮と、それに迎合する政治家やマスコミ。そんな中、愛国者である西村さんと、同じく愛国者でありながら当時の世論に気を遣いながら答弁せざるを得ない梶山さんの質疑応答が実に興味深い。

質疑の後半だけがYouTubeにアップされています。是非ご覧下さい。
→「西村眞悟議員 北朝鮮拉致に関する歴史的な国会質疑」


西村真悟さんの政界復帰を心より願います。


■140-衆-予算委員会-5号 平成09(1997)年02月03日
西村眞悟議員
新進党の西村眞悟です。

梶山官房長官は記者会見で退席されるとお聞きしておりますので、梶山長官からまずお聞きいたします。

日韓首脳会談が始まる前日、官房長官はこのように発言されたと思います。「今の人はその当時の社会状況というものを教えられていない。昔は公娼制度というものがあった。それが、戦地にもそういうものができて…」云々という発言をされたとお聞きしましたが、この通りだと思うのですが、官房長官にお聞きしたいのです。

私は、前提として申し上げておきますけれども、官房長官の発言が事実に反するとは全く思っていない。昔は公娼制度があった、官房長官、これは事実でしょうか、事実でないのでしょうか。

梶山静六官房長官
日本の社会的事実であります。
西村眞悟議員
その通りであります。

私の郷里の堺の「ふるさとの想い出」という写真集にも「遊郭通り」という、懐かしい写真として載っております。

次に、官房長官の発言、「今の人はその当時の社会状況というものを教えられていない」。これは昔、天然痘でよく人が死にました。今は死にません。この事実だけを並べておれば、昔の医者はすべて無能だということになる。しかし、昔は今ある薬がなかったのだという当時の状況が分かれば、そういう評価はできない。忠臣蔵もそうでございまして、昔はあだ討ちが美談でございました。その当時の状況を知らねば忠臣蔵の本質はわからないのであり、つまり当時の人間の評価をするには当時の状況を知らねばならない、これは当たり前のことと思うのですが、官房長官、どう思われますか。

梶山静六官房長官
何を引き出そうというお話なのかよく分かりませんが、私の方から、時間の限定もあるので申し上げたいと思います。

確かに、私が新聞記者のいわゆるぶら下がり時、その中で断片的に話をしたことが取り上げられたということがあります。

西村眞悟議員
官房長官、その通りかどうかだけお答えください。そういう意図はないのですか、官房長官の御心配なさっているような。
梶山静六官房長官
どの意味での心配でしょう。私が心配をするのは二つあるのです。

一つは、私の発言を、どういう伝達方式で新聞が私の話を受け、それが韓国にどう伝わって韓国民に思いを、いや、させて、日韓会談、これは大変申しわけなかったという一点。それからもう一点は、私は、社会的事実というものを歴史教育の中でもっと取り上げていかなければこの問題の解決はできない、そのことを二点申し上げたわけであります。

西村眞悟議員
今の全御答弁の趣旨から、別にこれは一当時の状況を知らねば当時のことは分からないということは、その通りだと思っておられると思う。

個別的に、個々に細切れにお尋ねして失礼ですけれども、長官の世代は、明確にお答えいただけると思うのですが、例えば従軍看護婦、従軍記者、当時こういう名前はありました。では、従軍慰安婦という名前は当時あったのですか、なかったのですか。

梶山静六官房長官
当時ということは昭和20年までを指すことだと思うのですが、私には残念ながらそういう知識はさほどありませんでした。ということは、社会背景として、いわば公娼があり、沢山の方々が暗い悲しい環境の中から生まれてきたという事実、それから、従軍慰安婦という言葉は最近、いわゆる従軍慰安婦という言葉に置きかえられて言われておりますが、私が懸念をするのは、日本に慰安所というのは沢山あった、例えば軍隊の前とか、そういう事実を隠してはいけない。私は、あの従軍慰安婦という問題、いわゆるという形で言われるのは、現在の外国の方々に対して……

西村眞悟議員「聞いたことはないかあるのか」

ありません。

深谷隆司委員長
西村君に申し上げますが、発言は委員長の指名によってお願いいたします。
西村眞悟議員
私は、この官房長官の発言は、その通りだと思っている一人の議員でございます。私は、本音を率直に語り合えば、隣国の韓国とは理解し得る、このような信念を持っております。

私の体験を申し上げます。後ろにおられる江藤長官が発言されて向こうで提言と言われた時期に、その直後に、私は韓国の四大マスコミの一つから取材の申し込みを受けました。テレビを持って取材に来られたわけですが、なぜ私に取材に来たかということは私は分かりませんが、私は、選挙区でも各所でも、江藤長官は当然のことを言ったんだ、このように申しておったからだと思います。

それで、テレビカメラの前で、これは通訳を入れて、1時間以上だったと思いますが、要約しますと、日本はよいこともした、これは当たり前ではないか。その証拠に、金大統領自身が自分の日本人の恩師の遺族を韓国に呼んで、ともに食事をしているではないか。韓国人にも日本人にも悪い奴もいい奴もおる。昔も今もそうだ。しかし、私の祖父母の世代の日本人が100%悪ばかりであった、そしてこれに反することを言ったら提言と言われる、こういうことは一人の日本人として我慢ならない。総督府の建物を日帝の象徴として潰す。独立直後ならいざ知らず、50年使ってきたではないか。どうも私としてはぴんとこない。それから、金大統領は、法律をつくって、前大統領、前々大統領を逮捕した。しかし、私はこの行為は信義に反すると思う。なぜなら、そんなことをすると安心して民主主義のもとで政権交代ができなくなるからだ、こういうふうに申し上げた。

それで、その記者と喧嘩になったかといえば、最後は、また会いたいと握手して別れたわけです。私自身の判断としては、そのようにして理解できた、このように思っておるわけです。信頼感が生まれたと思っておるわけでございます。

そこで、官房長官、江藤長官も官房長官もある意味では韓国から提言という最大級の非難を浴びたわけです。江藤長官はまあ実質上罷免という形になられた。

(発言する者あり)

辞任か。自ら辞めざるを得なくなられた。日本国の大臣が外国から非難を浴びて辞められるという、こういう重大な事態なんですね。

官房長官、私が今申し上げたことは、私は確信して申し上げているのですが、私が申し上げたこと、私も憲法で言う全国民を代表した選挙された議員でございます、公人でございます。公人としてふさわしくないのでしょうか。どういうふうにお感じになっておられますか。

梶山静六官房長官
私がここに立って御答弁を申し上げるのは、国務大臣、官房長官という立場でしかお話を申し上げるチャンスはないわけであります。あなたに対する抗弁権ないしは質問権は持っておりません。

ただ、私が申し上げたことは、官房長官として誤解を招く発言が不適切であったという反省だけはいたしております。私の事実に基づく認識というのに間違いはございません。

西村眞悟議員
では、総理にお聞きします。

官房長官もそのように今答えられたわけでございますけれども、総理は、あなたの内閣の官房長官のこの発言に対し、金大統領に陳謝された。なぜ陳謝されたのでしょうか。

橋本龍太郎首相
陳謝という言葉が適切かどうか分かりませんが、私はお招きをし、お客様としてお迎えをし、そのお迎えしたお客様と最初に顔を合わせることになりました昼食会の劈頭(へきとう)で、報道されたことに対し不快を覚えられたとすれば申し訳なかった、報道されたことに対して不快を感じられたとすれば申し訳なかったということは確かに申しました。その上で、官房長官がこういう場面でこのような内容を語られたという事実を淡々と御説明をいたしました。
西村眞悟議員
新聞報道によると、陳謝というふうになされております。陳謝というのは謝罪、そういう意味だと思うのですが、おおよそ陳謝されたんじゃないのでしょうか。今、陳謝という言葉が適切じゃないというふうな御答弁でしたけれども、如何でしょうか。
橋本龍太郎首相
報道されたことがあなたに不快感を与えたとすれば申しわけなかった、その事実はこういうことでありますという話は、間違いなしに、報道された記事をご覧になって嫌な思いをされたら、折角お客としてお招きをしたのに申し訳ない、その気持ちは事実その通りのことを申し上げておりますし、その上で、官房長官の発言、記者会見と書かれておったように思いますけれども、ぶら下がりの発言の一部が捉えられ、報道された事実はこうですということを説明をいたしました。
西村眞悟議員
私は、冒頭、官房長官に発言された内容をマスコミ報道に照らして確認したのですが、おおよそそれは発言されたということです。今、総理大臣にお聞きしますと、報道された以外に、その発言はこうですというふうに説明申し上げたということになっておるのですが、報道された先ほど私がお聞きしていた内容と総理が説明された内容は、そのとき違ったのですか。
橋本龍太郎首相
私も、今そのようなお尋ねがあると存じませんで、正確な当時の議事録をここに持ってきておるわけではございません。

ただ、私の記憶の中にあることを申し上げますならば、官房長官から、まさかそれが報道で大きな問題になると全く思っておりませんでした時点におきまして、ある我々の同僚が中国に行かれて、このような話をしたといって報告を受けたというお話を伺いました。その話というのは、当時の日本がまだ極めて貧しい国であり、公娼制度を持つ国であったという事実をその方が中国側に話されたということでありました。

そして、そういう話があったことは私もその時点で官房長官から伺っていたわけでありますが、それから随分日取りを経て、こうして議員から御質問を受けるとは考えておりませんでしたが、まさにその翌日の朝刊であったと思いますが、翌々日か翌日ですか、ちょっと正確に思い出せませんけれども、たしか翌日の朝刊であったと思いますが、官房長官が日本に公娼制度があったということに言及されたという発言がありました。

それで、私は、官房長官から伺いましたところ、改めて確認をしましたところ、正式の会見ではなくいわゆるぶら下がりという状態において、我々の同僚の方が中国で話してこられたという話を紹介をしながら、当時の日本にはまさに公娼制度があったんだということを語られた、そういう報告を私は受けておりましたから、その通りの話をいたしました。

西村眞悟議員
発言がどういうふうな背景で出たかについての説明をされたと思うのですが、報道に現れたものについては、私が先ほど冒頭お聞きしたように、これは客観的な事実を言っておられるわけです。総理大臣も官房長官も申し訳なかった、不快の念を与えて申し訳なかったと仰っておられる。つまり、誤解を与えたということなんでしょうか、私はそうとるのですが、人の感情というよりも。

ただし、客観的事実を言って相手が誤解するならば、相手というのは一国の大統領でございます、そして総理も一国を代表しておる方でございます、その同じ内閣の官房長官が客観的な事実を言ってそれで相手が誤解するならば、国益のためにその誤解を解く努力をなさるのが、総理大臣、せっかく会談されるあなたのそのときの責務ではなかったのかと私は思うわけでございます。それは如何でしょうか。

橋本龍太郎首相
まず第一に、官房長官がどのような場面でどのような内容のことを話されたかということが正確に報道されておりましたら、恐らく私はまたその影響というものも異なったであろうと思います。しかし、官房長官の発言をされた場面もその内容の意味するものも、必ずしも正確にすべての報道機関が伝えていたとは私は思えません。そして、当然ながら、そういうものをご覧になって不愉快に思われたとすれば、それは申し訳ないと言うのが私はむしろ礼儀のうちだと思います。
西村眞悟議員
私は、率直に話し合うのが礼儀のうちだと思います。

官房長官は、江藤前長官のようにオフレコ発言をされたわけではないのです。官房長官が官房長官として新聞記者に語っておられるわけです。したがって、それが誤解を与えるとか、そういうレベルではなくて、官房長官の発言については、向こうには正確に伝わっていると。新聞に出ても恥ずべき発言をなさったわけではないと。

その中で何も、新聞報道によると、「心から深くお詫びする」、こういうことを言うのが総理大臣の責務とは思いません。仮に総理大臣がそれは陳謝の意味ではなくて説明をしたのだというならば、この私が持っている産経新聞は誤報をしたことになる。いずれなんでしょう。

橋本龍太郎首相
報道機関が事実を全部載せていただいていれば、お互いの間も随分和やかになるであろうと存じます。私は確かに、報道をご覧になって不愉快な思いをされたとすれば申しわけないという言葉をそのまま使いました。それが、ご覧になったその報道機関の方からすれば陳謝におとりになれたのかどうか分かりませんけれども、その、心からお詫びする、ですか、そういう言い回しは私はいたしておりません。そういう言い回しは私はいたしておりません。報道をご覧になって不快に思われたとすれば申しわけないということは、私は確かに申しました。
西村眞悟議員
押し問答になりますからこれ以上言いませんが、報道では、「大統領と韓国国民に不快感を与えたことを心から深くお詫びする」、こういうふうに報道されているということを一つ御指摘しておきます。

それから次に……

橋本龍太郎首相「委員長、大変済みません。そのときのメモがございますので」

深谷隆司委員長
橋本内閣総理大臣
橋本龍太郎首相
従軍慰安婦問題に関する梶山官房長官の発言については、報道の結果、不快な思いをされたとすれば申しわけない、事実関係を申し上げれば、梶山官房長官は、この問題が起きた時代背景として、昔、公娼制度があったことなど、先般中国を訪問した某議員より聞いた話を紹介したということであります、これが私の発言です。
西村眞悟議員
官房長官の発言でやはり感情を害されたというふうなことで、総理大臣がコメントをなされたことは事実でございます。

それで、総理大臣は、前内閣と歴史認識をともにするんだと仰っておられる。同じ相手に対して、今の発言に関してコメントしなければならない事態であった。公式発言、オフレコ発言ではない官房長官の発言であった。

ところで、このオフレコ発言によって江藤前長官は辞任されたわけです。総理大臣は、現梶山官房長官に辞任していただきたいんですか、この問題で。

橋本龍太郎首相
何度申し上げたらお分かりがいただけるのか分かりませんが、これは、今度は記者会見で私が申し上げたことを逐語的にメモを今出させました。「今日の首脳会談の最初、私の方から梶山官房長官の発言に関する報道を御覧になって不快に思われたとすれば申し訳ない、と申し上げながら、その事実関係のご説明を致しました。それは、梶山官房長官の発言は、記者会見ではなく歩きながらの取材に応じる中での発言であり、ある日本の国会議員が中国を訪問した際、話したことの紹介でありました」云々云々、これがその記者会見で私がこの問題に対する質問に答えたそのものであります。

これは当然、金大統領と一緒の会見でありますから、私が事実と違うことを言っておれば金大統領は訂正をされたでありましょう。そして、こういうやりとりを事実いたした、それは認めております。そして、何ゆえ、梶山官房長官が辞任しなければならないかのような御質問を浴びることを私は大変不思議に思います。

西村眞悟議員
私は、新聞で報道された、またテレビで報道された事実をもって、国民の一人としての立場から、野党議員でありますから質問申し上げておるわけです。その私の目から見て、江藤長官が辞任、梶山官房長官が今回じ事態になって辞任の問題は起こらない、一体国家の閣僚という重要な地位の、辞任か辞任でないかを分けるものは何なのだろうかと、私はこれをもって思っておるんです。なぜそういうふうに失笑されるんですか。国家の重要な問題だと思うんです、私は。国益にかかわる重大な問題だと思うんですよ。

ただし、これは外国から常に押された上でなされていることだ、このことは本日の予算委員会で直接総理大臣及び官房長官に聞きたいことだった。これは国民もそうだろうと思って私はお聞きしているわけです。

それで、私は私の体験も申し上げました、官房長官。未来志向の本当の日韓の友情を固めるなら、今総理大臣が仰ったように、中国に行かれたある議員の方がこういう発言をしたというふうな言い訳ではなくて、本当に自分が思っていることを発言しながら日韓対話を進めるのが本当の、真実の道だと思うんです。妙な悪いサイクルに入っているんじゃないか、このように私は思っておるんです。

官房長官の発言は教科書に関してなされたとお聞きしておりますので、教育についてどういう御認識を持たれているか、まずお聞きしたい。

例えば、歴史観の共有ということをよく言われますが、これは、私は、国家と国家の歴史観、民族と民族の歴史観の共有が果たして可能なのだろうか、共通の歴史を両論併記ではなくて作ることが果たして可能なのだろうか、重大な疑問を持っておるんです。

そこで、例えば我々の近隣諸国において、南北、南朝鮮と言ったら失礼ですから、大韓民国と北朝鮮が共通の教科書をつくることができるかといえば、これはできない。中国と台湾が共通の教科書をつくるかといえば、それもできない。今友好国であるアメリカとイギリスが、独立に関して共通の教科書をつくるかといえば、できない。なぜなら、ジョージ・ワシントンは、イギリスでは反逆者であるけれども、アメリカでは建国の父であるからです。しかし、今ここに、日本と韓国のみが歴史の共有をなせるという幻想のみで我が国の教育が推移しているとするならば、それは重大なことだと思う。

そこで、一つお聞きしたいのですが、教育は将来の民族のあり方を決定する、したがって、国家問題としての教育というものをとらえるならば、それは政治の重要な課題である、このように私は思うのですが、これは如何でしょうか。

梶山静六官房長官
今日ここで、委員と教育論争をする気もございませんし、また、歴史認識についてそれぞれの差異を申し上げる気はございません。

私が申し上げたことは、現実に日本の教科書にいわゆる、従軍慰安婦という文言が入っている、それに対して、韓国の問題ではなく日本の問題として私は記者諸君に話をした。それは、大変日本には悲しい、貧しい、苦しい時代があった。これに目を瞑るわけにはまいらない。

ですから、前回ここである委員から質問をされた際も、日本だけが、過去は清く正しく美しくと見せることは、私たちの実は切なる願いではあるけれども、現実に社会現象としてはそうでなかったという、その事実は私たちは直視をしなきゃならない。そういう中から日本という国が今日生まれている、そういう過去を思わないで現在があるはずがない、その延長線上に未来があるということもおよそ推定をしなきゃならない。

そのために、いわゆる公娼制度その他を殆どの若い方々が知りません。私はあえてここで申し上げたんですが、私の孫に、高校2年生ですが、公娼という言葉を知りません。従軍慰安婦という言葉だけを知っているわけであります。そういう社会勉強というか教育でいいのかしらという大変偏頗(へんぱ)な思いに駆られたから申し上げたのみであります。

西村眞悟議員
私は、今お聞きしたのは、教育というものは民族の将来を決定する重大事でございますから、これは政治の重大問題でありますか否かということをお聞きしたわけです。御答弁は直接それにお答えなさらなかったけれども、そのように認識しておられると私は受け取りました。

それで一点、今ちょっと触れられましたけれども、官房長官、退席される前に一点お聞きしますが、慰安婦という、従軍慰安婦という名称でもよろしいですが、これを教科書に書いた場合に、現場の先生方はその内容を生徒に説明しなければならない。中学生の段階でこれをなすのは果たしてふさわしいのか否か、この問題についていかに御所見を持っておられますか。

梶山静六官房長官
昔よりは遙かに性的な知識の高い今の若い方々でございますから、それをどういうふうに理解するかどうかは別として、少なくとも社会的な背景として、社会的な事実として公娼制度があったということは、必ずしも自分の意向ではないわけであります。そういう現実を見なければいけないということを私は申し上げたつもりでございます。

ですから、比較をするもの、たったそれ一つしかないということになると不思議になります。私は、昔の表現をここで使う気はありませんが、いわゆる従軍慰安婦というものがどういうものであるか定かになりません。

その後調べてみましたけれども、いわゆる従軍慰安婦という言葉は過去にはなかった。

現在、いわゆるという枕言葉を付けて言っているのは何と何を指して言うのか、おぼろげに最近そういう錯覚というか偏見を予測をしながら言っているわけでありますが、これは極めて重要な問題でありまして、私たちはやはり過去にあった日本の歴史というものを直視をしなきゃならない、そして女性史の中でどういう位置づけをしなきゃならないのか、そして今現在の女性がどういう立場であるのか、そういう問題は、やはり女性史的なあるいは社会史的な面として取り上げてまいりませんと、従軍慰安婦という問題のみが一人歩きをする、これは大変偏見を招くおそれがあるということを私自身は感じております。

西村眞悟議員
お答えが直接的でないので分かりにくいのです。ただ、言えることは、官房長官自身が従軍慰安婦という言葉を聞いたこともない、それがどういうものであったか、それを聞いたこともないから当然である。それを、主に戦後生まれの学校の現場の先生が今の中学生に教える事態になっているということについて、私は教育においての重大な懸念を持っているのです。

それで、官房長官、退席する前にもう一点だけ。教育論争しているのじゃないのです。国家の次代を担う今の少年たちをいかにして教育するかということは政治の重大事だという観点から御質問しているのです。

今の社会を子供たちに教えるときに、小学生がこの国会にも見学に参ります。消防署にも見学に行くでしょう。魚市場にも見学に行きます。そして、この社会はこういう人たちによって、働きによって支えられて、あなたの家庭の食卓にもこの人たちの働きによって食糧が運ばれてくるんだということを教えます。しかし、今の社会にも1年に1万件の交通死亡事故がある。4万人の受刑者が刑務所におります。売春組織もあります。犯罪組織もございます。

しかし、現代社会を教えるときに、大学の犯罪学の授業のように、その暗黒面ばかり、つまり売春組織に見学に行ったり、交通事故のむごたらしい死亡現場の写真を見せて、これが現代社会だよ、殺人現場の写真を見せて、これが現代社会だよ、こういうことは我々はこの現代社会を教えるときには教えないのです、子供たちに。それは大学の犯罪学の講義ですればいいわけです。

しかし、従軍慰安婦に象徴されるように、なぜ、現代社会を今の小中学生に教えるときには決してしないことを、50年前の我々の祖父母の世代には遠慮会釈なくできるのか。我々の国の教育はどうなっているんだ。子供たちがこの国の祖父母の歴史に誇りを持つことができる、あのおじいちゃん、おばあちゃんが頑張ってくれたから私どもは今いる、この連続の意識を持ってこそ初めて、自分も自分の以降の子孫のために立派な大人になって働こうという心が生じるのじゃないですか。これが民族が誇りを持って存続する一つの要点だと思うのです。如何ですか、官房長官、御退席の前に一言。

梶山静六官房長官
その問題だけを私は取り上げて論争する気はございませんが、確かに過去に、清く正しく美しくという言葉を私よく使うのですが、そういう時代ではかりはなかったという現実、確かに過去のものは立派であったと我々は称賛をしたい、しかし、この問題が教科書に載れば、私は、反対的な立場で過去にそういう事例が沢山あったという現実もまた教えなければ、暗い、悲しいことも教えなければいけないはずだ、そのことを申し上げたわけであります。
西村眞悟議員
今、官房長官は教育問答と仰ったけれども、決して教育問答をしているわけではない。今年の4月に配付される歴史の教科書は、国民の税金によって子供たちに勉強するために配付される教科書である、その視点から、私は、これでいいのかということを問題意識を持ってお聞きしているわけです。

私は、先ほども申し上げましたように、南北朝鮮で共通の教科書ができないのと同じように、日本は日本独自の歴史観に基づいた教科書を作るべきだ、こういうふうに思っておる。これについては、教育論争とかいうことになりがちでしょうから、これについての質問は、梶山官房長官も御退席なさいましたから、これでやめます。

次に、総理御自身の対外的な姿勢についてお聞きしたい。

総理は、個人的問題と、総理大臣という立場から導かれる身の処し方を混同されておるんじゃないかなと私は思う。例えばこれ、産経新聞で1月26日、総理、金大統領と握手しておられるときの写真。金大統領は普通に握手しておられる。総理はこのようにして握手しておられる。これはどういう意味なんですか。

橋本龍太郎首相
礼を尽くしている形であります。
西村眞悟議員
私がこの問題に非常に問題意識を持っているということは何故かということを、冒頭説明申し上げましょう。私は、自分の命が地球より重いとは決して思っていない。私は、国家と民族の名誉が自分の命より重いと思っている、そういう一つの日本人です。だから問題にするのです。お聞きします。

総理に近い人が、あの握手、一部の人の中には、これです、この袖を捲ってする握手、これは臣下のやり方だ、主君に対する臣下のやり方だと言う人もいるし、そこまでやる必要があるのかと言う人もいる。でも、あれは儒教的なもので、目上の人を敬う気持ちということらしい。

それで、総理、あなたはクリントン大統領とお会いするときもこの握手をされますか。

橋本龍太郎首相
私の方が年が上であります。
西村眞悟議員
一国の代表が一国の代表と会うときに、個人的に年が上であるか年が下であるかによって、儒教的には臣下の礼をとると言われる握手をしなければならないのですか。
橋本龍太郎首相
大変失礼をいたしました。

ただ、私は、欧米における礼、アジアにおける礼というのは、自ずから歴史の流れの中で色々な姿があるように思います。欧米における礼、まさに握手でありますが、握手というのは、少なくとも近代日本になるまで日本の中になかったやり方ではないかと私は思います。

そして、普通日本人の感覚からいきますならば、お辞儀をするというのが礼でありますが、そのお辞儀という行為も、場合によっては、相手がその礼を普段使わない国の代表者であります場合には、向こうに非常に異様な印象をもって受け取られるときもございます。そして、握手の国でありますから、私は、アメリカ大統領とは普通に握手をいたします。東洋の場合、私は、大変議員の御意見を傾聴いたしますけれども、お客を招きました場合、目上、目下という感覚よりも、やはり礼を尽くして迎えるのが普通ではないでしょうか。私はそう思うのですが。

西村眞悟議員
総理のお考えはお聞きしましたが、お客を迎えるという意味のそのお客は一国の元首であります。総理も一国の総理として国家と国民を代表しておられる方だ。したがって、私はこの握手の仕方に非常な違和感を感じておるわけです。

それで、これは私が言っておるのではなくて、済州島での日韓会談のときに、これも産経新聞ですが、外信コラムに出ておるのです。

いいですか、国民はこういう国民もあるということを御承知おきいただきたいと思ってちょっと紹介しますが、先日、済州島で日韓首脳会談の際、橋本首相が金泳三大統領と乾杯に際し左手を右腕の脇の下に添えて杯を上げている写真があって、本紙の読者からまるで臣下のようで見苦しいと指摘があった、金泳三大統領にはその種の動作が見られなかった、確かに橋本首相が臣下の礼をとったような形である、こういう声が済州島でのあなたの立ち居振る舞いを見て、新聞がその読者の意見として報じたものでございます。

あなたは再び、今、東洋では礼、握手はしないのに握手するんですから、そのときに東洋の握手の仕方の、韓国に対する、こういう腕を上げて丁寧といいますか、そういうやり方をなされた。済州島でなさったんじゃないんですか。だから、お客を迎えるときに、それが理由としてしたのではなくて、あなたがお客であるときもされたんじゃないんですか。

橋本龍太郎首相
大変失礼でありますが、確かに私は済州島でだって堂々とそういうポーズをとりました。そしてそれは、今新聞紙だけを例示をされましたけれども、テレビのニューズでも報ぜられていたと思います。そして、それがよいか悪いかは御判断ではありますが、私は、あの場合そうすべきだと思ったのでそのようにいたしました。それが国辱だというお叱りであるなら、甘んじて頂戴をいたします。
西村眞悟議員
個人的な問題で会った相手ではないということをお示しするために、例を申し上げます。与野党からいろいろ異論のある方がおられると思いますが、こういう問題を真摯に議論する場が今までなかったから申し上げるわけです。

一つ、「盧泰愚大統領演説文集第三巻」、これは大統領秘書室の発売したものでございます。つまり、韓国の国家が公文書として発行しているものでございます。ここに、我が日本国天皇のことを日王と書いてある。日本の日に王、天皇陛下と盧泰愚大統領が歩いておられるときの説明は、日王と歩いておる。ここに、天皇陛下が晩餐会で挨拶をされたときに、日王の挨拶と書いてある。

我が国憲法第一章第一条は、天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴である、このように書いておるわけです。

我々は、大韓民国を政府の公文書で決して大を取って韓民国とは言わない。また、外交儀礼としてでも、以前アフリカで、ナポレオンに憧れて皇帝の称号を名乗ってナポレオン式の衣装をまとって3年で潰れた政権がありました。しかし、その政権が正統であれば、外交儀礼としてその人のことを皇帝と日本も呼ぶし、韓国も呼ぶ。

なぜ韓国は日本の天皇を韓国の公文書で日王と呼ぶのか、この点について総理大臣の御所見をお伺いしたい。これに対して意見は……。

池田行彦外務大臣
委員御指摘の文書は私直接見ておりませんので、断定的な御返事を申し上げるわけにまいりませんけれども……

(西村眞悟議員、資料を示す)よろしゅうございます。

文書の性格がいかなるものか、そういったものもよく見てからと思いますけれども、いずれにいたしましても、韓国と我が国と、時によりまして同じ文字を使っている部分がございますけれども、と申しましても、やはりそれぞれの国の言葉はそれぞれの国で違うんだと思います。そういった中でどういうふうに扱われるものか、そういうこともよく精査した上でこれをどういうふうに評価するかということかと存じますけれども、私は、大韓民国におかれましても、我が国の憲法なり、その中での天皇陛下の地位というものを十分理解しておるんだと思いますから、この文書は決してそういったものと矛盾するような意図で表示されておるとは思いません。

深谷隆司委員長
西村委員に申し上げますが、書類提出その他については委員長の許可を得てください、ルールでございますから。
西村眞悟議員
はい、分かりました。

歴史を知らなければ見過ごすことでございますけれども、我が国明治維新の国書が李氏朝鮮に送られました時に、彼の国は、天皇の皇という字は中国の中華の皇帝しか使えないんだ、夷秋の日本が皇という字を使うとは何事だといって、受領を拒否したわけです。これが、征韓論にもつながっていく日韓悲劇の起点でありました。この頑なな態度を見て、総理の御出身校の福沢諭吉は「脱亜論」を書かざるを得なくなっていったわけです。日王という称号は、天皇の皇に対して、これは日本は中華、華夷秩序から見れば使えない国だというふうに、韓国が、政府ですから、政府としてそういう意識のもとに政府も文書の中に使っているということを御指摘申し上げます。

次に、韓国大統領が国家の代表としてどういう、個人的なものではないということをお示しいたしますが、簡単な質問でございます、総理大臣、簡単にお答えください。

竹島は日本の領土ですか。

橋本龍太郎首相
この問題について、我が国の態度は全く変わっておりません。

その上で、残念ながら、今回すべての問題を議論しました中の一つのテーマでありましたけれども、意見は一致をいたしませんでした。

西村眞悟議員
ということは、日本の領土ということなんです。ということは、日本の領土に韓国の官憲が入っておるのは主権侵犯ではないのですか。如何ですか。
池田行彦外務大臣
竹島は我が国の領土でございます。我が国はそういう立場を堅持し、そうして、そういった立場から所要の行動をとっているわけでございます。

ただ、残念ながら、韓国は我が国とは違った立場をとり、違った主張をしております。そういったことで、先ほど総理の御答弁にもございましたが、日本といたしましては、それぞれ必要なときに我が国の立場というものを明らかにしてきたところでございます。

西村眞悟議員
我が国の外交、この竹島に関する外交は非常に節度のある外交でして、日韓条約の時の交換公文、紛争の解決に関する交換公文に則って、その枠をはみ出さず、これを守って粛々と毎年領土の問題に関してコメントを出しているわけです。

紛争は外交上の経路を通じて解決する、これが日韓の約束でございますね。日韓の約束で、外務大臣がそのプロセスのもとで発言されたことが、向こうでは金大統領の治世になってから提言になっているという事実を、ちょっと次元が違ってきたという事実を御認識いただきたい。つまり、いわゆる虚報に基づく教科書問題によって、全大統領は反日を外交カードとして使ったことは事実でございます。しかし、金大統領になってから、反日が自己の政権の人気取りのためのカードとして使われるようになった、このように韓国研究家が書いております。

それは、思い当たることはあるのです。95年11月15日、中韓首脳会談、江藤長官の発言に対して、「今度こそ文民政府の堂々とした道徳性に立脚し、そのようなふざけた性根、“ポルジャンモリ”を直してやる、過去の軍事政権と違うということを見せつけてやろうと思う」、これが金大統領の発言でございました。

但し、この“ポルジャンモリ”という言葉は、辞書にはないのです。年長者が子供に対して汚く叱りつける言葉、これは、金大統領の意識が、韓国の伝統的国家観、文民政府の伝統的国家観、つまり儒教に基づく華夷秩序によって日本に“ポルジャンモリ”という言葉を使ったと言わざるを得ないわけです。

それから、96年2月7日、これは、先ほど外務大臣が仰った日韓交換公文、紛争処理の交換公文によって節度ある――我々は毎年竹島の領土を主張しておりますけれども、それを内政問題に絡めたり、政府主催のキャンペーンをしたことは一切ないのです。その間1兆円に上る経済支援もしたわけです。しかし、外務大臣の人形は焼かれ、提言ということになっております。

総理大臣、あなたが会われた、こういう厳しい利害の中にある日韓の両国の代表者でありました。

私は弁護士出身ですから、私が弁護士時代の経験を申し上げましょう。依頼者の前で、たとえ親しい先輩の弁護士であっても、年下だからといって謙っては依頼者との信頼関係は弁護士は潰れるのです。だから、それは弁護士は一切しない。

しかし、あなたは今申し上げたように、竹島問題に絡んで、“ポルジャンモリ”という発言に象徴されるように、対日を反日カード、国内政権を浮揚するための反日カードのように使う大統領と対峙して臣下の礼をとられた。

96年6月22日、日韓首脳会談、済州島、私が目下ですからと公言して、客の立場でありながら両手で先に酒をついだ。これは私が抜粋した「現代コリア」、この本の中にある言葉ですが。それからまた、先ほど紹介した済州島でのあなたの態度を見て、臣下の礼で嫌だという日本人の投書があるにも拘わらず、あなたはまた1月25日、目下の礼をとられた。

そして、先ほどの言葉にあるように、クリントン大統領があなたの年上であられたら、あなたはクリントン大統領にもするというふうな発言もされておるわけです。

橋本龍太郎首相「参ったな」

総理、何が参ったのですか。私が誤解して申し上げているのですか。私の誤解があったらおっしゃってください、総理。

橋本龍太郎首相
先ほど私は、ヨーロッパ、欧米の伝統的な挨拶、アジアの伝統的な挨拶というお話を申し上げました。

私とすれば、目下のと言われる、そのような受け止めしかしていただけないのであるとすれば、私は大変国に対して申し訳ないことをしたのかもしれません。しかし、私はいたずらに居丈高になることが両国のためになることだとは思っておりませんし……

西村眞悟議員「そういうことを言っておりません」

そう聞こえます。そして、礼を持って話し合うことと内容において譲歩をするしないということは別だということは、どうぞ御理解をいただきたいと思います。

西村眞悟議員
国家と国家が会うということは、話し合いの内容という以上に、両国の友好の象徴としての一つの両国民に見せる場でもあるわけですから、その時に、いやしくも私も全国民を代表する選挙された議員でございます、そして先ほど紹介した産経新聞の投書の主も私と同じ感想を持っておるのです、そのようなことは努々なさらぬように。そしてまた、あなたは少々軽く考えておられたように思う。クリントン大統領にもそうするのですかという私の問いに対し、私の方が年上ですからと答えられた。

領土問題は、竹島のみならず北方領土、尖閣列島、不当に占拠され、もしくは埋蔵資源があると聞くや領有権を主張して、人民を上陸させて放置している国家が我が国周辺にあるということを、公式の場であれ非公式の場であれ、いやしくも国民が見ている前では、お忘れになっていただいては困る。従って、その中で後輩の礼をとっていただいては困る。弁護士でもそれはしません。どうか、このようにお願い申し上げるわけでございます。

橋本龍太郎首相
先ほどクリントン大統領でもという御質問、私はあるいは委員に礼を失したかもしれません。この点はお詫びを申し上げます。

そして、欧米の習慣とアジアの習慣の違いということを、改めて申し上げさせていただきます。その上で、党を代表される本日の委員の御質問でありますから、私も真剣に拝聴させていただきます。

ただ、同時に今、議員は領土問題を例示され、そうした問題を抱える中でという言葉をお使いになりました。私は、少なくとも領土の問題で1センチも譲っておりません。残念ながら意見が合わないということは認めました。

しかし、それと同時に、私は、意見の合わないところだけをぎりぎり強調し合うのが外交だとは思っておりません。お互いの意見が食い違えば、その食い違いは認めた上で、より建設的な関係を築く方が大切ではないでしょうか。残念ながら竹島の問題は、私も自分の国を代表する者としての主張をし、金大韓民国大統領はその立場を主張されました。

その上で、領土の問題を横に置いて、漁業協定の問題、あるいは海洋法条約に関連する境界水域の画定の問題という議論を始めようということと同時に、寧ろ未来に向けて、両国の若い人々の中から、お互いがその力を合わせて他の国に対して何かできないだろうか、そういう関係も作っていこうという話し合いをしてまいりました。

先ほどから、本日新進党を代表されて御質問になっておられるお一人の議員の御意見は、私は真剣に拝聴させていただきます。礼を失した分はお詫びをいたします。

その上で、私は、食い違いを強調するよりも、明日に向かって力を合わせていける問題を、食い違いは食い違いとして将来ともに議論は続けますけれども、より建設的な関係を築くことにも努力をしてまいりたいと考えております。

西村眞悟議員
ともに国のことを、私は一議員でございますが、総理はもっと重い。お考えになっていることはよく分かります。短時間ですからこれ以上のことは申し上げませんが、あと一点、お許しいただきたい。私の問題意識、総理の個人的な問題と公の総理の姿勢ということについて、もう一点だけお聞かせいただきたい。

総理は、御自分の誕生日に靖国神社に参られたけれども、なぜ遺族会会長までされた総理が8月15日に靖国神社に参られなかったのですか。

橋本龍太郎首相
私にとりまして、靖国神社という問題は自らの心の中の問題であります。自らの心の中の問題でありますから、今まで自分の心の赴くままに参拝もいたしてまいりました。そして、総理という立場になりましてから、将来に向けての我が国の様々な対外的な問題等をも考えます中で、自分の誕生日ならという思いで参拝をいたしました。しかし、それが国に何らかの悪影響を与える恐れがあるのであれば、自ら考えるところがあってしかるべきだろうと、その後考えております。
西村眞悟議員
この質問はここでとどめます。

私は、靖国神社という神社の象徴的なものが8月15日に凝縮してあそこにある、こう思っておる日本人でございますから、御自分の誕生日というのは私ことでございますが、あの公の日になぜ行かれなかったのか。今年もあなたの、総理の気の向くままに御参拝なさるのですか。それとも気の向くままではなくて、何かの基準をそこに設けられるのですか。

橋本龍太郎首相
自らの心の中の問題と申し上げました。その上で、もし少しでもこの国にマイナスを生じるのであれば、私は慎まなければならないだろう、まさに自分の情を抑えるべきであろうと思っております。

〔委員長退席、小里委員長代理着席〕
西村眞悟議員
もうこれ以上お聞きしません。マイナスを生じるというのはどういうことなのかということを聞きたいところですが、私、総理、この問題に関しては、またお話しする機会があろうかと思います。

次に、私は、これは質問ではなくて、このような日本人が今、日本国政府の助けを待っているのだ、このことを総理の脳裏に刻んでいただきたい。そして今我が国政治がその問題に無関心なら、その方たちの命は本当に相手の自由のままだという問題について、お考えを正したいと思っておるわけです。

私がくどくど説明するまでもなく、これは北朝鮮による日本人拉致の問題。現実に北朝鮮秘密工作員として北朝鮮で日本人に訓練を受け、そして日本人の旅券を持って大韓航空機爆破事故に携わり、生還した金賢姫さんの「忘れられない女」という中を朗読しながら、この問題を御説明したい。

言っておきますが、金賢姫さんが体力がなくてあのとき死亡していたら、日本人の旅券を持った親子のような2人が大韓航空機を爆破したのだということを反論する手だては、我が国になくなったわけです。読みますと、


つい最近のこと、軍事境界線を偵察中だった米軍のヘリコプターが北朝鮮領域に不時着した事件がありました。このニュースを観ながら、事件を処理するアメリカの態度には、新鮮な衝撃を受けました。

たった一人の将校を召還するためにアメリカの自尊心をかけ、国民すべてが力を注ぐのを見て、私はこのことを李恩恵問題と結び付けて考えずにはいられませんでした。

本名・田口八重子としてその存在を明らかにされた彼女は――明らかにされたのは、我が国警察当局の本当の努力があるのです。――日本側のあらゆる努力にも拘わらず、今でも家族の元には戻っていません。私に対する日本人化教育が終わったのち、私を日本に派遣する問題が本格的に論議され始めた1985年の夏、彼女は突然姿をくらましてしまったのです。

辛光洙という北朝鮮の工作員が韓国に侵入し、当局に捕まった――これは85年のことでございますが――ということを指導員の方から聞きました。辛光洙は、日本で中華料理店のコックとして働いていた原勅晁という日本人をあらかじめ北朝鮮に拉致しておいて、この人物に変身して日本で活動していたのです。辛光洙が韓国に侵入したところを逮捕されて、その一件が韓国で発覚したということでした。――この辛は、今韓国の刑務所におります。

この原勅晁もまた、過ぎゆく時間のなかで日本国民の脳裏から消え去ってから、かなりの歳月が流れています。

もし、田口八重子や原勅晁が一般大衆から愛される人気者や著名人だったら、日本人の皆様はどうなさったでしょうか。

一日一日を一生懸命生きていく平凡な人間を、一人一人大事に扱ってくれる社会こそ、真の自由な民主主義社会だと私は考えます。

田口八重子の召還のために日本の皆様すべてが気持ちを一つにすれば、たとえ李恩恵の存在自体を否定している北朝鮮であっても、彼女を日本に送り返さざるをえないでしょう。


これは、日本人が拉致されて、北朝鮮が全くその存在を認めない、そして、彼女たちは確かにいるという証言でございます。

象徴的な例、これは名前を出しても、韓国で身柄を拘束されて、その裁判の中で名前が出ましたから、今、原さんを拉致した辛という人は。原さんは80年6月、辛により拉致されました。私の選挙区の近くの京橋の中華料理屋のコックをしておりました。85年に辛が捕まった。その中の、向こうの、韓国の裁判にあらわれたのは、結局、自分が拉致したんだ、そして完全に原に成り済まして、その原のパスポートを持って日韓を往復して、そして韓国でスパイとして捕まったということでございます。

李恩恵は、日本警察の努力によってその田口八重子という存在が明らかにされたところ、御承知の通りでございます。

このほかに、人数はわかりませんが、1963年、石川県で漁民3名が行方不明、これは船だけが空で帰ってきました。1987年、北にいるとの手紙があった。74年、文世光事件。これは、日本人のパスポートを持った在日韓国人が朴大統領の奥さんを射殺した事件です。もし文世光が射殺されておれば、日本人がやったということしか残らなかったわけです。それから、77年9月には三鷹市の久米さんが能登で拉致された。

そして、ここで私は質問主意書を、横田めぐみという一人の13歳の少女が拉致されたむごい事件に関して質問主意書を提出しております。1月23日に提出しまして、本来ならその回答を待ってこの予算委員会で御質問するのが筋でございますけれども、政府の方から延期してくれと言われて、まだ回答を得ておりません。どうか、この前向きな回答をいただきたいわけでございます。

ひとこれはもう一度、金賢姫さんの「忘れられない女」の中に紹介されております。私もそれに気づきました。この222ページ。


そんなふうに話をする招待所の――招待所というのは収容所のことです。――おばさんの純朴な顔には、見るも哀れ、聞くも哀れだという同情の表情がうかがえた。そして、拉致されてきた人の話は一つや二つではなかった。

ある人は、連れてこられるときから強く反抗したために、北朝鮮に着いたときには満 身傷だらけの姿であった。

ある日本の男性は、とても心が奇麗で大工仕事をよく手伝ってくれたという。

またある日本人女性は、北朝鮮で外国人男性と結婚させられたという。

ある日本人夫婦は、海辺でデートを楽しんでいたところを拉致され、また、――これが横田めぐみさんだと思う。――拉致された人のなかには、まだ高等学校に通っていた少女もいたという。その 女生徒は金持ちの娘だったのか、自分のものを洗濯することさえできなかったという。

いまは名前も顔も思い出せない招待所のおばさんたちから、拉致された人たちの身の上話をあまりにも沢山聞かされたが、いったい、党は何の目的で外国人を拉致してきたのかその理由はわからなかった。

いずれにしても誘拐であれ拉致であれ、ともかくこのように北朝鮮に連れてこられた外国人が、日本人をはじめとして相当数いるということは分かっていた。

私の考えでは、1970年代後半に対南工作に外国人を利用せよという金正日の指示に従って、外国人拉致が本格的に推進されたようである。

そんな話を聞いても、当時の私は、人間的には彼らを哀れに思ったが、常に賢明な党がよく考えたことであり、また党が偉大な祖国統一の課業を達成するためにおこなっていることだから、そんな犠牲は取るに足らないものだ、と考えていた。

今になって振り返ってみると、北朝鮮は罪のない無辜の人たちを拉致して苦痛のなかで死へと向かわせる、許すことのできない馬賊の集団とも思える。


この高校生もいたというのが横田めぐみさんでございます。今33歳になっておられる。なぜ分かったかと言えば、これが最近分かった。北朝鮮から亡命した工作員が、13歳の女の子を拉致したらしい。

その子は頭のいい子で、バドミントンのクラブの帰りしな、工作員が脱出しようとするのを目撃したので連れて帰った。朝鮮語を喋れるようになればお母さんに会わせてやると言われて、一生懸命勉強した。しかし18歳ごろになってそれが叶わぬことと分かり、病院にそのとき入院していた。その証言と、バドミントンの帰りに拉致されたという日本の新潟日報の記事が、見事に符合しているわけです。

今日、アエラ、また産経に実名が出ました。私も相当悩みましたけれども、そういうマスコミに出た以上、実名を申し上げ、実名を申し上げる以上は、どうかこの問題に、総理大臣、国家の、本当の民主主義国家の正統性の証明でございます、自国民を保護するということ、これに重大な関心を示して取り組んでいただきますようにお願い申し上げる次第でございます。御所見をお伺いしたいと思います。

橋本龍太郎首相
私は、今議員が引用されました以外にも、或るいは北朝鮮による拉致の疑いの持たれている事件があるのかどうかを存じませんが、当然ながら、その疑いの持たれております事件に対しましては、捜査当局において所要の捜査が厳重に進められていると思っております。

また、関係機関におきましても、関連情報の収集に努めておるところでございまして、今後ともこうした努力を続けてまいりたい、そのように申し上げます。

西村眞悟議員
外務大臣、今御発言、何かございましたら、積極的な御所見をお願いします。

池田行彦外務大臣
ただいま総理から御答弁があった通りでございますが、外務省といたしましても、このような北朝鮮による拉致の疑いが持たれておる事件につきましては、まず、捜査当局において所要の捜査が進められると思いますが、外務省としてもその情報の収集に努めてまいりたいと存じます。

李恩恵の件につきましては、委員も御高承の通りでございまして、平成3年に、これは失踪中の日本人女性である可能性が高いと警察当局が判断いたしましたので、それを踏まえて、我が国といたしまして、日朝国交正常化交渉の場で持ち出して、北朝鮮に対していろいろ調査方そして情報提供方を求めてきたところでございますが、それが向こうの入れるところとならなくて、結局、このことが原因となって正常化交渉そのものが頓挫した状態になっているというのは御承知の通りでございます。

また、委員御指摘の報道に関する件でございますが、これにつきましても、私ども、今後その内容を踏まえて適切に対処してまいりたいと思います。

西村眞悟議員
国交がないので外交ルートがないということはよく分かりますが、しかし北朝鮮とパイプがなかったのかといえば、あったのです。米の支援の交渉をされたではありませんか。日本人を拉致する国家になぜ米支援なのか、私はこのように思っておりました。人質をとっておる相手に対して、その人質のことを触れずに要求をのむということは、相手の立場がどんどん強くなるということでございます。

しかも、昨年、御承知のとおり、この米支援を推進されたのは現自民党加藤幹事長でございます。相手方は全容淳書記でございます。全容淳書記は対南工作担当書記でございます。先ほど金賢姫の発言を、本を御紹介しましたように、日本人を拉致して対南工作に用いるという、その対南工作担当書記が全容淳。この人物を相手に加藤幹事長は米の支援を交渉して、相手から、全容淳書記から貢ぎ物だと国内で言われた、北朝鮮国内で。そして、加藤幹事長の自分の私財で買った米ではなくて、国民の税金で買った何十億の米であったわけです。

また、この交渉で、加藤事務所吉田なる人物は北のエージェントである、この奇怪な構造の中で交渉が行われておりました。

(発言する者あり)

責任を持って申し上げるから、横で発言するということはお控えいただきたい。

〔小里委員長代理退席、委員長着席〕

それで、拉致された方ではなくて、日本人妻1,800名を含め日本人7,000名が北朝鮮におって、所在が分かっていないわけです。私が申し上げるのではなくて、北朝鮮、韓国……

(発言する者あり)

ちょっと、静かにしなさいよ。私が発言しているんだ。委員長、注意してください。発言に気をつけろとは何事か。何事なんだ。

(発言する者あり)

委員長、注意してください。これは大臣の事件ではない。

深谷隆司委員長
お静かにお願いします。並びに、委員も静かにどうぞ語ってください。
西村眞悟議員
これは、韓国、北朝鮮問題について専門的に研究をされている「現代コリア」の主宰者の佐藤勝巳さんが書いた文章でございますが、

しかし、我が国民が北朝鮮の国家権力によって拉致されていると推定される事件は、この件を初めとして、李恩恵など分かっているだけでも20件近くある。日本国籍所有者は7,000人いるが、――今私が申し上げた通り――、北朝鮮はどこに行っているか分からないようにしている。このような野蛮な北朝鮮に対し、我が国の政府は一体何をしてきたのだろう。かつて、日朝交渉の場で李恩恵の消息を確認しようとし、交渉が決裂したことがあった。しかし、一昨年は上記の主権侵害、人権侵害に一言も触れず、北朝鮮に事実上米50万トンをただで上げた。――これは事実でございます。――こんな馬鹿な国がどこに存在するのだろうか。信じがたいことだが、自民党加藤幹事長らは、このような国にまた米支援を検討しているという。自国民の人権を犠牲にし、北朝鮮を助ける政治家を普通「売国奴」という。


こういうことを言っておるわけです。

それで、総理にお伺いしたい。

加藤幹事長に関しては、共和の件について、これは浮上すれば沈み、また浮いてくるという妙な事件。92年に加藤幹事長はこの件で、共和の副社長から闇献金をもらったのではないだろうか、これを国会の場で否定されました。96年3月、その献金を受け取った、授受のときに立ち会ったという後援会長が受領を認めたため、また浮上しました。もちろん加藤幹事長は否定された。

しかし、その現場におったという後援会長が言っておるわけですから、それだけでは済まなかった。96年9月25日、政治倫理審査会の審査でも、開かれましたけれども明らかにはならなかった。しかし、その直後、朝日新聞が、副社長の息子に、大手ゼネコンを紹介するから獄中の父に加藤幹事長の疑惑解明の手紙を書いてくれよというふうに頼んできたのだということをまたすっぱ抜いたわけです。

そこで、総理、この加藤幹事長、米の問題であって、私は、一北朝鮮・韓国研究家がこのように断定的に雑誌で述べられているということを今御紹介しました。本国会、我々衆議院、参議院において加藤幹事長のこの疑惑について再三審議等々がなされていたことは事実でございます。そして総理は、与党第一党の幹事長として加藤幹事長を再任されたわけでございましょう。総理は、加藤幹事長に疑惑がないから再任されたのですか。それとも、疑惑があるかないか分からぬけれども、あってもいいと思って再任されたのですか。二つに一つ、どちらなんですか。

橋本龍太郎首相
私は、先ほどから議員が党を代表するお立場で御質問になり、しかも弁護士という非常に重い仕事を持っておられることを議員という立場とあわせて繰り返しお述べになった上で、個人の名前をいろいろお出しになりましたことに大変な重みを感じております。

そして同時に、もう一つ議員の御意見、拝聴していてよく分からないんですけれども、北朝鮮に対する、また北朝鮮による拉致の疑いの持たれている事件、これは当然ながら我が国の捜査当局として捜査を行い、関連情報を集めるという努力がされているものでありますし、そして、その一つのケースでありますまさに李恩恵のケースで北朝鮮との国交正常化の話し合いというのは決裂をした状態にあることは、よく議員は御承知であります。

また、昨年、昨年というお話でありましたが、北朝鮮に対する米の支援というのは私の記憶では一昨年のことであったと思いますが、その一昨年に行われました米支援というものは、まさに国際的にも緊急、人道という観点から特殊、例外的な措置が求められ、行ったものではなかったでしょうか。

それが、我が党の幹事長に対するいかにも、意味ありげな御発言と言うのは失礼かもしれません、意味を持たせておられたのかもしれないんですから、その御発言と結びつけられて拉致という問題が語られることは、私は大変不本意な話であります。拉致事件に対して捜査当局が捜査をするのは当然でありますし、関連情報を集めるのも当然の努力であります。

そして、一昨年、まさに国際的に、北朝鮮の危機的状況に対して米の支援を行えというのは、まさに緊急、人道的な課題として我々の前に提起され、あくまで特殊、例外的な措置として実行したものではなかったでございましょうか。私はそう記憶をいたしております。

西村眞悟議員
時間が来ましたから、私は、この質問において、国家の基準はどこにあるのか、国益を守るための政治家の基準もどこにあるのかという問題意識を持って質問させていただいたわけです。その象徴として総理大臣のこの握手について私は違和感を感じているということを申し上げた。また、靖国神社、8月15日に総理大臣が参拝するか参拝しないかはどこで……
深谷隆司委員長
西村君に申し上げます。

割り当て時間を経過しておりますので、御協力をお願いいたします。

西村眞悟議員
わかりました。

どこで決まるのかということ。そして、官僚の処分、百万円の者は懲戒免職で、その上司で数千万の収賄を得た者は……

(発言する者あり)

数千万の……

(発言する者あり)

わかりました。私は、歴史観……

深谷隆司委員長
西村君に申し上げます。

既に割り当て時間は経過しております。しかも本日はテレビ中継であります。各党の約束事をお守りください。

西村眞悟議員
わかりました。失礼いたしました。
深谷隆司委員長
これにて西岡君、野田君、西村君の質疑は終了いたしました。

次に、加藤紘一君。

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

« 前の記事  ホーム  次の記事 »

最近の記事

カテゴリ

月別アーカイブ

コメント

FC2

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。